ふたまたがわ歯科口腔外科

MEDICAL GUIDE

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CONSERVATIVE DENTISTRY

保存歯科

保存歯科とは、歯を抜くことなく、いつまでも自分の歯で噛めるように治療を行い、大切な歯を維持、保存し機能させていく治療です。

歯を失う主な原因としては、むし歯と歯周病が代表的です。むし歯は進行すると歯が壊れ、神経や根が腐っていきます。歯周病は一般的に歯槽膿漏と呼ばれることもあり、進行すると歯を支える骨が溶けていき、歯茎が腫れたり、出血したり、グラグラしてきます。それらの治療には、むし歯で壊れた歯を治す「保存修復」、歯の神経や根を治す「歯内療法」、歯周病を治す「歯周治療」を駆使して行われます。

当院では「1本の歯を守り抜く」ために、拡大鏡や手術顕微鏡(マイクロスコープ)を導入し保存治療を行なっています。マイクロスコープはカメラレンズの世界でも一流メーカーである “ カールツァイス(ZEISS) “ を導入しています。ZEISSのマイクロスコープは光学的な精度が最も高いといわれており、神経外科・眼科・耳鼻咽喉科外科などの医学分野でも大きな貢献をしています。

むし歯治療(保存修復)

誰でもお口の中にはたくさんの細菌が存在します。口の中にはおよそ300~500種類の細菌が存在しています。これらの細菌は、歯ブラシなどのケアが十分でない場合、歯垢として沈着します。歯垢1gの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、その中のむし歯菌は食事の糖分を取り込み酸を産生します。
身体の中で最も硬い組織のエナメル質でも、日々の歯ブラシなどのケアを怠ることで、酸が歯をとかし続け、歯は侵蝕され ”むし歯” になってしまいます。むし歯になって崩壊した歯は自己再生することができないため、むし歯を徹底的に除去した後に、合成樹脂、金属、セラミックス等の代替材料で修復し、歯の持つ機能を復元しなければなりません。
ただ修復すれば良いわけではなく、本来歯の持つ自然な色調を与えることも重要です。修復材料の進化とともに、金属による修復法から、審美的な要求にもこたえられる修復法まで様々な治療方法があります。
当院では可能な限り保険内での材料を選択して保険修復いたしますが、セラミックスやジルコニアなどの審美的材料でオーダーメード修復することも可能です。

根の治療(歯内療法)

むし歯を放置すると、やがて細菌が産生する毒素や細菌自体が歯の内部にある歯の神経まで到達し、「しみたり」「痛んだり」します。初期は、冷たいものがしみるなどの軽いもので、この段階で治療ができれば簡単に終了します。
しかし、そのまま放置すると症状は悪化し、拍動性のズキズキするような痛みが起こり、夜も寝られないような状態になることがあります。それでも、痛みを我慢しさらに放置するとやがて痛みはなくなります。しかし、多数の細菌が歯の内部に残っているため、歯のみならず、歯を支える歯槽骨・顎骨にまで感染が拡大し、歯肉や顎が腫れたり、重症例では生命の危機を及ぼすことにもなりかねません。
このような状態になると、歯の神経を除去し、原因となっている歯根の感染した細菌を徹底的にキレイにする必要があります。根の内部は、細く複雑に曲がりくねっていることがあり、治療が非常に困難で、長期間に渡ってしまいます。
当院では、手指だけでは治療困難である複雑な歯根に対して、最新の自動根管治療機と拡大鏡やマイクロスコープを併用し治療しています。病変が大きく治癒困難な症例については、歯を保存するため、根を外科的に処置する外科的歯内療法(歯根端切除術)を行うことも可能です。また、「痛みや腫れがひどい」、「熱が出ている」など一般の歯科医院では対応困難な方については、外科的な減圧処置を用いた効果的な治療をすることも可能です。

歯周病治療(歯周治療)

歯周病は生活習慣病です。
ほとんどの場合は痛みなく進行し、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病は、歯垢の中に存在する細菌によって歯肉に炎症が引き起こされ、歯肉の出血から始まり、腫れたり、歯がグラグラしてきたりすることによって、やがては歯を失う原因となります。
近年、日本人では口腔衛生習慣が改善されたため、むし歯は減少していますが、残念ながら歯周病はさほど変わりありません。歯周病をひき起こす細菌が特異的に存在していることも解明されていますが、成人の約80%が歯周病に罹患しており、歯を失う原因の第1位となっています。60歳代で半分(14歯)の歯を失い、80歳代では約半数の人がすべての歯を喪失しており大きな課題となっています。
当院では、国家資格を持った歯科衛生士が軸となり歯磨き指導から歯の徹底的なクリーニングを行います。保存的に行っても歯周病の進行を止めることができない場合は外科的なクリーニングを介入して治療することも可能です。すべての治療が終了した後はメインテナンスを行います。定期的にメインテナンスを行わないと、歯周病は確実に進行し、再発してしまいます。また、「歯周病は全身疾患の入り口」という考えに基づき、医療モール内の医科などと密に連携しながら歯周病治療に尽力しています。

※ セラミック・ジルコニア修復は保険適応外となります